わさびと...

マルシェとはフランス語で「市場」を意味する言葉です。個人単位で人通りの多い場所に集まって出店した集合体を指し、「朝市」も含まれています。

フランスでは、日常的に食材などを買い求める場所として、市民の生活から切っても切り離せない大切な存在となっているようです。近年、日本でも都内を中心にさまざまなマルシェが開かれています。

ヒルズマルシェは、赤坂アークヒルズで2009年から開催されている老舗マルシェの一つです。
毎週土曜日の10:00～14:00にアーク・カラヤン広場で開催されます。
（アークヒルズのイベント時等で、時間が変わることがあります）

マルシェは消費者と交流し、本当のわさびの美味しさや魅力を知ってもらうよい機会になっています。
私は消費地において開催されるマルシェは、近隣にお住まいの方にわさびを通じて食の新しい価値提案を行う場であると考えています。

ヒルズマルシェでは、産地や品種、作り手、季節になどによって、わさびの味わいが異なることを知っていただきたくて2種類から3種類のわさびを紹介しています。

その他の定番商品としては、おろし板と醤油です。
おろし板は、鮫皮とステンレスの2種類。
醤油は、赤身の魚に合う再仕込み醤油と白身の魚に合う淡口醤油の2種類です。

先日はわさびの新芽も紹介しました。

東京ではわさびの味見や味比べをする機会はほとんどありません。

ヒルズマルシェでは、産地や品種、生産者さんの情報を伝え、ご希望の方には2種類のわさびの味比べをしていただいています。
実際に味見をしていただくと、味わいや香り、辛さ、甘さなど風味の違いを実感でき、ご自分の好みのわさびを選ぶことができます。

味比べの後に感想やどちら好みかをお尋ねするのですが、好みは人それぞれ。
辛さや甘さの感じ方を含めて、人の味覚の多様性に驚きます。

夏は暑く、冬は足先まで凍りそうになりますが、お客様とのふれあいや温かい言葉に励まされます。

合せる食材や料理、嗜好は様々ですが、ひとりでも多くの方にわさびの魅力を再発見していただければと思っています。