わさびについて感じたことや体験など、わさび雑感を綴っています。
- イベント
- 投稿日 2022-03-01
イベントを開催しました。
12月11日(土)12日(日)にわさびとセミナーを開催しました。
多くの方にご参加いただきありがとうございました。
コロナ禍で新たな出会いや人とのつながりが減る中で、わさびに興味がある方々と同じ時間を共有できたことを幸せに感じました。
会場は古民家ギャラリー「そら塾」
会場は東京都台東区根岸の長屋を改装したアートスペース「そら塾」。展覧会やジャズコンサート、寄席、カフェなど様々なイベントが行われていました。
残念ながら、根岸3丁目の長屋解体に伴い2022年3月末でそら塾は終了します。
陶猫展を同時開催
陶芸作家の岡村洋子先生の陶猫展も同時開催。
猫かぶりシリーズの新作「わさび」を作成していただきました。
可愛さのなかにふてぶてしさも感じる猫の表情と、おろし板やわさびの造形が魅力的な小作品です。
他にもわさび茶づけを持った猫など、猫好きやわさび好きにはたまらない作品がたくさん登場しました。
わさびの味きき_伊豆のわさび
セミナーの中では、いろいろなわさびの味ききをしました。
伊豆のわさびは、伊豆のわさびを知り尽くした目利きの仲卸さんがイベント用に選んでくださったわさびです。
地の恵みに、丁寧な手仕事が加わって栽培されたわさびは、辛さと甘み、香り、粘り気などのバランスの良さを感じます。
わさびの味きき_島根わさび
かつて島根県は「東の静岡、西の島根」と言われるほどのわさびの一大産地でした。
昭和初期には約300トンの生産量がありましたが、現在はわずか3トンと生産量が大きく減少しています。そのため、「幻のわさび」とも呼ばれます。ほのかな甘みと新緑を思わせるさわやかな香りが特徴です。
わさびの味きき_ホースラディッシュ
加工わさびの原料となるホースラディッシュ。ホースラディッシュは、繁殖力が旺盛でワイルドな見た目です。
わさびより固くおろすのに力がいりますが、おろすと蕪のような香りがします。
わさびよりもツンとした辛味が強く、後味には甘みもあります。バターと相性がよさそうです。
わさび丼の実食
新潟米「新之助」を土鍋で炊きあげました。
新之助は、ほんのりとした香り、豊潤な甘みとコク、しっかりした粘りと弾力を併せ持ちます。さっぱりした後味も特徴です。
わさび丼には、丑三さんのわさびをひとり1本用意して、鮫皮おろしでおろしていただきました。
はじめてわさびをおろす方もほぼ毎日食べている方も楽しそうでした。
醤油と鰹節
醤油を変えるとわさび丼の味わいが大きく変わります。原材料や作り方にこだわった3種類の醤油を用意しました。参加者のみなさんは、それぞれお好みの醤油が見つかったようです。
① 淡紫(淡口醤油)
末廣醤油(兵庫県龍野市)。まろやかな味わいで、素材のうま味が引き立ちます。
② 丸大豆生しょうゆ(濃口醤油)
森田醤油(島根県)。火入れなしの澄んだ色とすっきりした味わいが特徴で、幅広く使える万能タイプの醤油です。
③ 鶴醤(再仕込み醤油)
ヤマロク醤油(小豆島)。合計4年間熟成させ深いコクとまろやかさを極限まで追求した醤油です。
鰹節はまるてんの花かつおぶしです。三重県伊勢市のまるてんでは、古くより伊勢波切に伝わる「手火山式」いぶし製法にて、一本一本手仕事で鰹節を仕上げています。
ふわっと立ち昇る鰹節の香りでおいしさを感じます。
知ることで、わさびはもっと美味しくなる
参加者アンケートでは、「わさびのことが好きになった」「わさびの魅力を改めて感じる事ができた」「わさびのことはかなり勉強しているが、新たな学びがあった」など嬉しいコメントをたくさんいただきました。
イベントの参加者の方には日本酒好きな人が多いという発見もありました。
コロナ禍で行動が制限されるなか、新しい出会いや人とのつながりの大切さを感じたイベントでもありました。
これからも、わさびで食を豊かにする情報やイベントを企画してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。